2008年05月17日
信州牛の経歴
信州は和牛の大産地です。
戦後、食肉の消費の拡大と共に東海近畿地区に大量に出荷されてきました。しかし、悲しいことに数十年前は、関東や近畿の大消費地に出荷されると○○牛ブランドに名前を変えられ販売されていたのは事実です。
せっかく苦労して育て上げた牛の履歴がなくなってしまうことは、生産者にとって辛い事実でした。
「産地偽装」が社会問題となった現在では、よほど悪意をもった人達意外に偽装に興味をもっている業者はいないと思います。
良い時代になりました。
毎日、肉を捌いていて「これは間違いなく、美味しそうだ」と思う肉に年に何度か出会うことがあります。
和牛は工業製品ではないので、生産者が三年弱丹念に育て上げても、良い肉質になるという保証はありません。
努力が報われないことも多々あります。
画像のような高品質な肉は、生産者の努力と共にある意味で「偶然」が伴わないと出会えません。
長年牛肉の商いに携わっていても、良い肉に感動させられるのは、やはり「偶然」という要素があるからだと思います。
今年はまだまだ、しゃぶしゃぶの美味しい時期が続きそうです。
ご来店をお待ちしております。